競馬の的中率と回収率の違い 的中率80%でも負ける理由

的中率80%でも負ける?競馬の的中率と回収率の違いを解説

的中率80%。

これだけ聞くと、かなり勝てそうに感じませんか?

でも競馬では、的中率80%でも資金が減ることがあります。

逆に、的中率30%しかなくても、回収率が100%を超えることはあります。

なぜこんなことが起きるのか。

答えはシンプルです。

競馬で利益を決めるのは「何回当てたか」ではなく、「いくら使って、いくら戻ってきたか」だからです。

NISAやS&P500などの投資でも、勝った回数ではなく最終的な損益を見ます。

競馬も同じです。

この記事では、競馬の的中率と回収率の違いを、具体例を使って分かりやすく解説します。

競馬の的中率とは?

的中率とは、購入した馬券のうち何回当たったかを表す数字です。

計算式は簡単です。

的中率 = 的中した回数 ÷ 購入した回数 × 100

例えば100レース購入して、40レース的中した場合。

40 ÷ 100 × 100 = 的中率40%

となります。

ここまでは非常に分かりやすいですね。

問題は、

的中率だけでは「儲かったのか」が全く分からない

ということです。

競馬の回収率とは?

回収率は、使った馬券代に対して、払戻金がどれだけ戻ってきたかを表します。

回収率 = 払戻金 ÷ 購入金額 × 100

例えば馬券を合計10万円購入し、払戻金が12万円だった場合、

12万円 ÷ 10万円 × 100 = 回収率120%

です。

2万円の利益です。

逆に10万円使って8万円しか戻らなければ、

回収率80%

となり、2万円のマイナスです。

つまり長期的に見るなら、基準は非常にシンプルです。

回収率100%超 → プラス
回収率100%未満 → マイナス

的中率80%でも負ける具体例

では、本当に的中率80%でも負けるのか。

簡単な例で考えてみます。

1回1万円の馬券を10回購入。

合計投資額は10万円です。

そのうち8回的中。

的中率は80%。

かなり優秀に見えます。

ところが、8回の的中がすべて1.1倍だったとします。

1万円 × 1.1倍 = 1万1000円。

これが8回なので、払戻金は、

8万8000円。

2回は外れているため払戻しはありません。

最終結果は、

購入額:100,000円

払戻額:88,000円

損益:-12,000円

回収率:88%

8勝2敗なのに負けています。

これが、的中率だけを追う危険性です。

的中率30%でも利益が出る例

逆のパターンも見てみます。

同じく1回1万円を10回購入。

今度は3回しか当たりません。

的中率30%。

数字だけを見ると先ほどよりかなり悪く感じます。

しかし、的中した3回の平均オッズが4倍だったとします。

1万円 × 4倍 × 3回 = 12万円。

購入額:100,000円

払戻額:120,000円

損益:+20,000円

回収率:120%

10回中7回負けています。

それでも最終的にはプラスです。

つまり、

勝った回数より
「勝った時にいくら戻るか」が重要

ということです。

株やFXでも「勝率」だけでは判断しない

これは競馬だけの話ではありません。

FXでも同じです。

10回中8回利益になっても、

8回で+1万円ずつ。

残り2回で-10万円ずつ。

なら最終的には大きな損失です。

逆に勝率40%でも、

負ける時は小さく損切りし、勝つ時に大きく取れればトータルではプラスになります。

株式投資でも、何銘柄上がったかより、ポートフォリオ全体がどれだけ増えたかを見るはずです。

競馬も、

「今日は3レース当たった」

ではなく、

「今日いくら使って、いくら戻ったか」

を見る必要があります。

なぜ人は的中率を追いたくなるのか?

それでも多くの人は的中率を気にします。

理由は簡単です。

当たると気持ちいいから。

10レース中8回当たれば、予想が上手くなったように感じます。

一方で10レース中3回しか当たらなければ、負けているような気分になります。

しかし投資では、気分ではなく数字を見る必要があります。

NISAの積立でも、毎日の値動きで一喜一憂するより、長期的な資産形成を見るはずです。

競馬でも同じです。

「当たった」という快感と「儲かった」という事実は別。

ここを分ける必要があります。

低オッズばかり買うと的中率は上がりやすい

的中率を上げたいだけなら、人気馬を中心に買えば比較的上げやすくなります。

1番人気。

複勝。

低オッズの組み合わせ。

こうした馬券は当然、穴馬券より当たりやすい傾向があります。

しかし、当たりやすいことは市場参加者全員が知っています。

そのため馬券が売れ、オッズは低くなります。

つまり、

的中率が高くなれば自動的に回収率も高くなるわけではありません。

ここで重要になるのが「オッズ」です。

→ 競馬のオッズとは?「人気」ではなく価格として見る方法

では穴馬ばかり買えばいいのか?

これも違います。

100倍の馬を買えば、当たった時のリターンは大きい。

だからといって100倍の馬を全部買えば儲かるわけではありません。

重要なのは、

勝つ確率に対してオッズが十分に高いか

です。

例えば、勝つ確率が10%あると考えている馬が単勝15倍なら検討する価値があります。

しかし勝つ確率が0.5%しかない馬が100倍でも、それだけで有利とは言えません。

これが期待値の考え方です。

→ 競馬の期待値とは?勝率だけでは勝てない理由

競馬には最初から控除がある

競馬では、購入された馬券代が100%そのまま購入者へ戻るわけではありません。

JRAの通常の設定払戻率は券種によって異なります。

券種 設定払戻率
単勝・複勝 80.0%
枠連・馬連・ワイド 77.5%
馬単・3連複 75.0%
3連単 72.5%
WIN5 70.0%

つまり何も考えず市場平均と同じように買い続ければ、最初から不利な構造になっています。

だから長期で回収率100%を超えるためには、

市場が付けたオッズより有利な馬券を選び続ける必要がある

わけです。

回収率100%を超えていても安心できない

ここでもう一つ注意があります。

例えば10レースだけ買って、たまたま高配当が1回当たり、回収率200%になった。

これだけでは、勝てる方法を発見したとは言えません。

短期間なら運だけでも大きな数字が出ます。

大切なのは、

同じ条件を何十回、何百回と繰り返した時にも回収率が維持されるか

です。

投資のバックテストと同じです。

少ないサンプルだけで判断すると、本当は優位性がない方法を「勝てる」と勘違いする危険があります。

→ 競馬の検証には何レース必要?サンプル数の考え方

回収率が高くても連敗はする

もう一つ重要なのがドローダウンです。

長期回収率が100%を超える方法でも、途中では普通に連敗します。

特に中穴・穴馬を狙うほど的中率は低くなりやすいため、連敗数も増えます。

だから、

期待値がある。

回収率も高い。

それだけでは不十分です。

その連敗に資金と精神が耐えられるか。

資金管理まで考えて、初めて実戦で使える方法になります。

→ 競馬で連敗はどこまで続く?資金管理とドローダウン

見るべき数字は「的中率+回収率」

もちろん的中率が不要という意味ではありません。

的中率は重要な数字です。

ただし単独では評価できません。

例えば、

的中率70%・回収率85%
→ よく当たるが、長期では資金が減っている

的中率30%・回収率115%
→ 外れる回数は多いが、長期では利益が出ている

的中率15%・回収率130%
→ 数字上は優秀でも、大きな連敗に耐える資金管理が必要

このように、的中率と回収率をセットで見ると戦略の性格が分かります。

競馬の的中率と回収率|まとめ

競馬で重要なのは、単に当てることではありません。

使った資金に対して、最終的にいくら戻ってきたか。

ここが結果です。

的中率
どれだけの頻度で当たったか

回収率
投資した資金に対して、どれだけ戻ってきたか

長期的な利益を見るなら、最終的に重要なのは回収率。

ただし回収率だけでも足りません。

サンプル数。

最大連敗。

ドローダウン。

資金管理。

こうした数字まで一緒に見ます。

これは株でもFXでも同じです。

勝率ではなく、最終的に資産が増えたか。

競馬も、この視点で見ると「当てもの」から「投資判断」に変わってきます。


※本記事は競馬の仕組みやデータ分析についての情報提供を目的としています。競馬は公営競技であり、元本や利益は保証されません。馬券購入は余裕資金の範囲で、ご自身の判断と責任で行ってください。

投資競馬研究所|ウマデシ

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ウマデシ|投資競馬研究所

30代半ば、3児の父。 高校3年生のときに夢破れ、その後は何をやってもうまくいかず、 「俺はもう働かない」と決意。

それでも生きていくにはお金が必要だったことから、 株やFXをはじめとする投資の世界へ。 さまざまな経験を重ねる中で、 感覚や勢いではなく、 価格・確率・期待値・資金管理といった 数字を基準に判断する考え方に行き着く。

現在は、その視点を競馬にも応用。 人気や印だけに頼らず、 オッズ、回収率、期待値、母数、市場心理などから 競馬を研究している。

「馬ではなく、数字を見る」をテーマに、 投資競馬研究所|ウマデシを運営。

記事になる前の考察や検証データ、 NISA・S&P500・FXと競馬をつないだ発信は、 Xでも更新している。

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2件のコメント

  1. 競馬は統計を取るのは大変なんだろうなあと思っていましたが、簡単では無いですね。儲けるためには頭を使わなくてはならないんでしょうね。私はもう勉強するには遅過ぎました。けど儲けたいです。

    • ありがとうございます。
      競馬は、感覚だけで続けるとどうしてもブレやすいので、統計や検証は大事だと思っています。
      ただ、全部をご自身で勉強して、一から分析できるようになる必要はありません。
      むしろ今回の企画は、そういう「難しい分析はできない。でも、ちゃんと考えられた方法で競馬をやりたい」という方にも参加してもらえるように作っています。
      年齢も遅い・早いは関係ないと思います。
      大切なのは、無理に大きく張らず、余裕資金の範囲で、再現性のある考え方を使うことです。
      「儲けたい」という気持ちはもちろん分かります。
      だからこそ、感覚ではなく、できるだけ数字と根拠で一緒に見ていきましょう。

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